※軍艦島をテレビ・雑誌で見た瞬間、夢の風景とウリフタツだと思いました。
軍艦島を舞台にイメージしていただければ幸いです。
無人島の記憶
わたしは、ある試練について実行しようとしていた。
自分ひとりだけの状況でどれだけ耐えていられるか。
誰も助けてくれない、そんな状況下の中で・・
ある日、そんな試練の行える時がやってきました。
それは、無人島で過ごそうというツアー企画。
わたしは、これぞ!とその企画に喜んで跳びついた。
・・・・・いわくつきの島とも知らずに。。
島に近づいていくと、建物が見えてきました。
添乗員に訊いてみると、ある事実が告げられました。
この島は昔、しばらくの間、戦時中の隠れ都市として
存在していたようで、建物も立派なものが作られ、人々が
闊歩していたそうな。 しかし戦争も終わり、島人が島を
離れてしまって、今日では無人島と化してしまったのだと。
クルージングも終り、いよいよ船員、添乗員ともお別れの
時がやってきました。船着場に到着して上陸するや否や
島全体に物音が鳴りだしたのを感じました。
「ガン、ガン」
「プップゥ」
「ガタン、ガタン」
街の騒音です。・・・無人島のはずなのに・・
その音は、不気味に聞こえました。
しばらく、その騒音が何か気になって散策することにした。
廃墟の建物は風化が進み、今にも崩れそう。
怖くなりながらも、必死に足を進め。。
そんな中で、駅舎のホームも見つけました。
すると、散乱している割れたガラスになにか映りました。
よく見ると、それはガラスの反射に写る風景が今の風景
とは全く違っています。それは反射だけに見える当時の
街の風景でした。バスや電車が走っています。
その風景を眼にしたとたん、背筋が凍りつき、その場から
一刻も早く離れたくなって、海岸まで走って逃げました。
“こんなところに過ごしていられるか!”
もはや自分で課した試練どころではなくなってしまい、
逃げることしか頭にはありませんでした。
夜を迎え、海岸沿いにある崖の事務所のような小屋で
寝ることにしました。
幸いなことに何故か電気は点きます。電灯を消すことが
できず、電灯をつけっぱなしで寝ることにしました。
朝がやってきました。
結局、恐怖で眠ることができませんでした。
明るくなって、安心したせいか、
眠くなって寝てしまいました。
・・・・第二の恐怖が待っているとも知らずに。。
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