小包の中身
   
(謎の小包には続きがあった・・・・・)
 テロが追っかけて来る中、街の人の助けのおかげで
路地裏の小さな隙間に身を隠し、なんとか振り切った。

 数日後、銃撃戦で散らばった仲間と再会。
どうやら、二人とも無事のようだった。

 すると仲間の一人が懐から例の謎の小包を取り出した。
銃撃戦でドサクサに紛れて謎の小包を持ち去ったのだった。

「その小包にはいったい何が・・・・??」

その小包の袋を破る。

 中に入ってたのは、聖典だった。

”どうしてそこまでしてこの聖典を爆破したかったのだろうか?
聖典の中には何が書いてあるのかどうしても気になる!!」
その聖典はうっすらと蒼白いオーラを放っていた。

 仲間の一人が言った。
「聖典を開けたらヤバいことが起こりそうな予感がする。。
開けないほうがいい。。。」


 でも、中が気になって仕方がない!!
 なんとか気持ちを抑えようと努力したものの、
我慢できなくなって、結局その聖典を開けることにした。



 中を開くと・・・・
 文字はおろか中には何も書いてない。
 すると、仲間の顔色は蒼白く黒ずんでいき、
白い眼でボクを睨み、突然襲ってかかってきた。
仲間からの攻撃を受け、避け、防御しながら止むのを待つ。
しかし、依然として攻撃の手はゆるめない。
「ガシャン」
 うしろでガラスの粉々に割れる音がした。
ふと見ると、かなりの筋肉質の大男が足をあげている。
今の音はどうやらガラスを蹴破った音のようだ。。
 その大男は武器を持って、こっちに向かって歩いてきた。
「やばっ」
ボクは慌てて、その場から逃げうせた。

 歩道橋の下に来て、柱を背にして一息。
しかし、考えてみると不自然なことに気付いた。
「あの聖典を開いてから、仲間たちの形相が変わった。
特に眼が不気味になった。あの大男の眼にしても。。
ゾッとするくらい。。
白紙の聖典に失望してキレているのとは何かが違う。。
なにかにとり憑かれているかのような感じだ。。。」


 すると、頭の上に人の影を感じた。
 買い物袋を提げたおばちゃんが歩道橋から飛び降りて
攻撃してきたのだった。
 間一髪、おばちゃんの攻撃を避ける。
しかし、買い物袋に入ってたモノが頭に当ってしまった。
「痛っ。。。」
 頭を抱えていると尚も、おばちゃんは攻撃してくる。
しかも、レスリングの上にいる格闘家のような攻撃。
「おばちゃんまでも・・・」
 流血して倒れていると、親切な女の人が声をかけてくれた。
「大丈夫ですか?」
 その人の眼は優しい眼をしている。
手を取られほっとした瞬間、その期待は見事に裏切られた。
その人の表情は見る見るうちに”悪魔”に変わってゆく。
「やめてくれぇぇええ!!」
 戦いながら、逃げ場を探していると、
ちょうどかつての友達と視線が合った。
 その友達は瞳を輝かせて、ニコニコしながら
こっちに向かってくる。
「来てはダメだ。こっちに来るなぁああ!!」
 その甲斐なく、その友達の瞳も悪に染まっていった。
 敵と化した人たちの背後に目をやると
横一列になってこっちに歩く人たちが見えた。 
 後ずさりしながら、ボクは叫んだ。
「いったい何故こんなことするんだ!!??」
 するとさっき声をかけてくれた、敵と化した女の人が答えた。
「あなたがそうさせてるんでしょ!!」


「!」


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